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身近な庭を癒しの場に  ガーデンセラピーついて

更新日:2023年12月22日

眼に映る緑が目にやさしい新緑の季節です。



この2枚の写真は、今年の新緑ではありません。

数年前、自分が深い悲しみのなかにいたとき、新緑の森を歩くなかで出会った景色です。

木々の葉の色や葉を通して降り注ぐ太陽の光の美しさを見ていると心が軽くなる感じがしました。

見上げる景色だけでなく、足元にはタンポポやスミレなど春の草花が咲き、鳥は賑やかな声を聞かせてくれました。悲しみのなかで、そういう自然との出会いは大きな慰めでした。




さて、「ガーデンセラピー」という言葉をご存知でしょうか?

私はこの数年その言葉を時々耳にしていました。

そして、具体的な内容については、ガーデンセラピーコーディネーターの浅野栄二さんからお話しをお聴きし具体的に知りました。

そして、悲しみのなか、森で見たさきほどの木々の風景が蘇ったのです。

今回は「ガーデンセラピー」についてまとめてみました。


ガーデンセラピー。文字通り、「ガーデン」=自宅の庭にいながら得られる「セラピー」=癒しのことです。植物や自然と関わりながら五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を刺激することで、病気の予防や自己治癒力向上を目指す取り組みです。


ガーデンセラピーコーディネーターの浅野さんは、ビズガーデニング株式会社(埼玉県坂戸市)の代表もされ、植物が持つ癒しのエネルギーを心と身体の健康に活かせるよう、ガーデンセラピーを取り入れた庭づくりを提唱し、取り組まれています。

ビズガーデニング株式会社について→



浅野さんのお話から、私はガーデンセラピーの考えの要素のなかに、私たちが悲しみやストレスを感じた時に、どのように対応したらよいのかを知る大切な要素があると感じ興味を持ちました。

ビズガーデニングさんのお店ではヒーリングエッセンスのグリーフリリーフアロマミストとアロマバスソルトを販売いただいています。

これらは、植物の天然の香りを通し、悲しみ(グリーフ)やストレスに寄り添えることをイメージしています。

目指すのはアロマテラピーを活用する癒しということになるのですが、植物が持つエネルギーを人の癒しに活用する点でガーデンセラピーの要素と共通しています。


埼玉県坂戸市のビスガーデニングのお店。地域の皆さんの集いの場でもあり、イベントやマルシェなども開催されます。

春になり、お店の周囲には花々が咲き、これからの季節はバラが見頃です。

最近は手間を省くためか地面をコンクリートで固めた庭をよくみかけますが、癒しを意識した庭づくりを行えば、同じスペースが毎日の生活のなかで植物の恵みを五感で感じられる場になるわけです。


人間は、長い歴史のなかで植物に囲まれ、植物を育て、植物を食し、植物とともに生きてきました。そのため私たちの遺伝子は太古の時代から植物と共生するように作られてきたと言われています。


例えば、芝生の上で5分休息するだけで、高血圧の人も低血圧の人も、血圧が正常化することが実験によって明らかになっています。また、樹木から発散されるa-ピネンやリモネンという成分は、ストレスホルモンを低下させる働きがあることが実証されています。


しかし、文明が発達し、都会化された生活のなかで人類は自然や植物から離れて生活することが増えてしまいました。人間が本来植物と共存していたことで得られたバランスを享受できなくなったということですね。

このように日々の生活のなかで植物を五感で感じることは、人が健康を保つために必要なことなのです。


自宅の一番身近な庭に植物の癒しを取り入れることで、毎日の心と身体の健康に生かすことができれば理想的。例えば、日中は、通勤・通学で植物の少ない都会の環境で過ごすとしても、朝の時間や休日に自宅の庭で植物と接して過ごすことで、身体と精神のバランスを保ちやすくなるでしょう。

夜、庭で風が木々を揺らす音に耳を傾けながら、夜空に浮かぶ月を見て物想いの時間も持てるでしょう。夜であっても、自宅ですから、周囲に気兼ねなく寛ぐことができます。


最近では、医療や介護分野でもガーデンセラピーを取り入れる施設が徐々に増えています。




最後に、ガーデンセラピーの効果について、資料『人と自然をつなぐガーデンセラピー』より抜粋してご紹介します。


●ガーデンセラピーを取り入れたお庭の効果


※緑や花の中に身を置き眺める(視覚)

緑を眺めるだけでストレスホルモンが低減し血圧が正常化します


※野鳥のさえずりや水の音を楽しむ(聴覚)

幸せホルモンが増加し免疫力などが高まります


※花や木や土の香りを楽しむ(嗅覚)

香りの刺激で認知機能やがん予防機能などが高まります


※菜園で育てた野菜を味わう(味覚)

自ら育てた野菜を食すことで充足感・満足感が得られます


※指先や身体を動かす芸術活動を行う(触覚)

自分を表現することで自己肯定感が高まり精神が安定します



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